開けきれない箱

暇人が様々な物事に関しての意見・考察を書きます。https://twitter.com/HKnumber

いつだって現実逃避したい

最近、お金について考えることが多くなった。稼いだり、払ったりする、不思議な数字のことだ。自分は誰からお金をもらって、誰にあげているのか、改めて考えてみるとよく分からない。 精肉店が卸先の焼肉屋にご飯を食べに行くような、無意味な循環のような気…

自己肯定感が低い人はいない

"自己肯定感"というキーワードはよく聞く。胡散臭い自己啓発本群では、これを扱ってない方が珍しい。 『選択の化学』に好きな挿絵がある。電車に座る老若男女が、それぞれ「この中では自分が一番賢い」と思っている絵だ。 人は生まれながらにして高い自己肯…

身体と心と性的指向

身体は生まれつき備わった性別を指し、心は本人が自覚する性別を指し、性的指向は好きになる性別を指す、とすると、例外を無視して単純化すれば、一個人におけるパターンは8通りとなり、恋愛関係の最小数である二人の場合において、組み合わせは64通りとなる…

アンドレジット『贋金つくり』と三島由紀夫『金閣寺』の対称性

タイトルにある二作を読んで気づいたこと、なぜジットが『贋金つくり』を唯一ロマンと認めたか、という事について気づいたことをまとめる。 二作の対称性とは、前者が三人称複視点でかかれ、後者が一人称単視点で書かれている事だ。 注:三人称複視点-一人の…

デカルト『方法序説』情報の"旅人"と"海賊"

数ヶ月前に読んだデカルトの方法序説を思い出しながら、〈価値観〉という言葉について書いていく。 結論から言うと〈寛容な旅人〉という精神が理想的だと考える。 「他の世紀の人びとと交わるのは、旅をするのと同じだからだ。」 「けれでも旅にあまり多く時…

純文学とはなにか。

純文学というのは形而上学くらい分からないものだ。 Wikipediaによると 大衆小説に対して「娯楽性」よりも「芸術性」に重きを置いている小説を総称する、日本文学における用語。 と書いてある。 コマーシャルアートとファインアートのように捉えることができ…

意見論 会話風・略式

日常のある一コマ。 「最近、どんな本を読んだの?」 「太宰治、芥川龍之介、あとはヘミングウェイかな。どれも短編だけどね。面白かったよ」 「昔の本ってあんま読まないから分かんないけど、面白いの?」 「面白いよ。今でも残っているってことは、それな…

デジタル先行のロードマップ

東浩紀さんの「弱いつながり」を読んで考えたことを書こうと思う。 書かれていたことを僕なりに要約すると"現地へ行ってみないとわからないことがある"だ。 知らない土地について知る際、方法はデジタルとアナログという視点で大まかに二分することができる…

うざいキャラの必要性について

うざいキャラの存在意味は何だろうとふと思った。 これまでいろいろな作品でうざいキャラを目撃してきた。 例を挙げると、サマーウォーズで登場する警察官の翔太、聲の形で登場する眼鏡の川井などである。 うざいキャラを見ると恥ずかしいという感情と苛立ち…

遺書

本やネットなどを通じて、世の中についての知識が増えれば増えるほど、生きている意味がどんどんなくなっていく気がした。 周りの人が虫やロボットに見えるという人がいたが、機械にしろ、昆虫にしろ、動物にしろ、自分以外の人間だってもちろん、何を考えて…

how to が出るまでが全盛期

人間にも言えることだが、何事にも流行りなどの浮き沈みがあり、そのタイミングを掴むのは非常に難しい。 早熟型や大器晩成型という言葉があるように、人には人の、物事には物事の衰退までのパターンがある。 そのパターンを掴む一つの目安として、"how to …

作品の完成度と要素の多さは基本的に反比例する

この文章で言いたいことは、完成度の高い作品を作る手っ取り早い方法は、なるべく作品に関係する要素を少なくするということだ。 簡単な例でいくと、手を使って真っ白なキャンパスを真っ黒に塗りつぶすのと黒で格子状に線を引くのだったら、前者の方が圧倒的…

意味なしジョークと暇つぶし

意味なしジョークと暇つぶし、どちらも高級とされるものだ。 無意味だと思えることをできるなんて素晴らしく、それこそが豊かさを示す。 その様に考えると犬や猫などの動物達は人間と共生することによって、随分と豊かになったものだ。 今日、人と戯れる犬は…

言葉の意味を私たちはわかっていない。

最近よく考えることの一つに言語の問題がある。 簡単に言えば言葉の意味を僕たちは良く考えていないということだ。 文章を読む。 確かにこの文章をあなたは読んでいる。 しかし、どういう意味かあなたは本当にわかっているのだろうか。 意味といわれても、書…

進撃の巨人で学ぶ敵という存在

進撃の巨人という作品を読んでいて思った、敵という存在について書こうと思う。 ここで書きたいことは、情報統制と思い込みにらよって、争いは起こってしまうということだ。 作品を読んでいればわかると思うが、読んでいない人もいると思うので、勝手に日本…

高級品について

高級品とは不要なもの、高税のもの、専門性が高いもの、希少なもの、4つに分けられると思う。思いつきなのでまだあるかもしれないが、、、 本来不要なもの購入するのはお金が余っている人がほとんどである。 高級ブランドを例にとるのがわかりやすいかもし…

価値の変動

単位の細かい価値が増えていると思う。 広告を貼り付ける対象も個人のものが増え(youtuberが代表的)、昔よりも個人が個人としてピックアップされている。会社ありきではないということだ。 私が思う原因の一つは、個人を表現するメディアの増加である。 以前…

産んでくれたことに感謝という言葉への疑問

たまに「親に産んでもらった方を感謝しなさい」という言葉を見聞きするが、この言葉に私は疑問を持っている。 そもそも、感謝の対象となるのはそれが起きない場合が起こり得ることだからだ。 例えば、仕事を手伝ってくれるという感謝の対象には、手伝ってく…

ペンチメントについて

芸術の秋だからか、最近Twitterなどで「ペンチメント」という言葉をよく見る。ペンチメントとは元々は後悔という意味で、現在は芸術家が自分が書いた絵に納得せず、すでに描いた絵の上から新たに絵を描くことを示す言葉である。 どんな絵が元々描いてあったの…

理由は後から付いてくる

これは認知不協和や行動に関する話題だ。認知不協和を簡単にいえば、考えと行動に矛盾が生じたとき行動に無理やり理由をつけてしまうことを指す。 例えば、好きでもない相手と関係を持ってしまった後で、私は実は相手のことが好きなのかもしれないと思ってし…

ハリネズミのジレンマと魚の群れの法則

ハリネズミのジレンマという話を知っているだらうか。ハリネズミ達は愛し合おうと近づくと自分の針で相手を傷つけてしまい、離れていると寂しいと感じてしまうというものだ。 私がこの話を聞いた時、魚の群れの法則を思い出した。 魚の群れには3つの法則があ…

物語を溜め込む理由(小説や映画など)

世の中には小説や映画など多くの物語が出回っており、人々はその物語を手に入れるためにお金を払っている。かくいう私もその一人だ。 どうして自分とは関係のない物語(自分と関係のある物語は人生と呼ぶ)についてお金を払うのか。私の考えは"死にたくない"と…

アナログハックについて(BEATLESS)

BEATLESSという作品(アニメ化もされている)の中でアナログハックという言葉←以前からあった言葉なのか、作者の造語かは分からない が出てくる 。私なりに簡単に言えば"機械によって人間の考えや意思決定が影響を受けること"である。 作品中では"hIE-humanoid…

数値化できないことへの渇望

私たちは数値化できないことであっても重要視している(数値化出来ることを重要視しているのはいうまでもない)。雰囲気が好きということや、信仰宗教の素晴らしさなどが例である。 そういった考えの頭の中では⤵︎ 何かいいと感じる→でもなんでいいかは分からな…

未知への楽観性

人にはわからないことに対して楽観バイアスというものがかかっている。 マスクをしてると美人やイケメンに見える人が増えたり、自分の将来に対して「なんとかなるだろう」と思ったりしてしまうのがいい例だろう。 意思決定をするにあたりこの楽観バイアスは…

カルト宗教とスピリチュアル

スピリチュアルな物事を信じる人は知能が低いという実験結果があることは、DAIGOのニコニコを見ている人にとってはお馴染みだと思われる。 カルト系の宗教(絶対的トップの存在、洗脳、金の徴収などが当てはまるもの)はスピリチュアルなもの(占いなど)に入る…

子供への投資

子供に対して親が働いたお金を使うのは普通のことだと考えられている(先進国である日本では特に)。しかし、これは本当に合理的な行動なのだろうか。 本能的に動物の親は子供を育てるが(かっこうなどの例外はある)、野生の動物はお金を使っていない(労力だけ…

アナウンス効果とパンゲアの零兆遊戯

アナウンス効果とは、影響力のある人の発言が内容の正誤に関わらず人々の心理と行動に影響を与える事である。 パンゲアの零兆遊戯という小説の中ではエスタブという予言者がおり、そのエスタブの予言を元に金持ちが金を動かすという設定がある。ヒロインはエ…

ソースは俺という言葉の意味

この言葉は俺ガイルというラノベの主人公がたまに使う言葉だが、実際に世の中でも(書店に並んでいる本のタイトルなど)使われている言葉だ。例えば「私はこれだけで痩せました」の様なダイエット本や、「資産が勝手に増える私の投資法」の様な投資本である。 …

上から太陽、下からライト

光というのは通常上から注がれるものだ。大昔、明るいものは火事か太陽くらいだっただろう。つまり、現代に生きる私達で会っても光というのは上からくるのが普通という認識があるということだ。 ここで面白いのは下からライトを当てるという行為だ。その行為…