開けきれない箱

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アナウンス効果とパンゲアの零兆遊戯

   アナウンス効果とは、影響力のある人の発言が内容の正誤に関わらず人々の心理と行動に影響を与える事である。

   パンゲアの零兆遊戯という小説の中ではエスタブという予言者がおり、そのエスタブの予言を元に金持ちが金を動かすという設定がある。ヒロインはエスタブではなかったが(当時はそうなっていた)、エスタブの代わりに適当に予言した内容についてに誰も疑問を持たなかったという出来事がある。

   このことは、エスタブなんて存在しないという解釈と共にエスタブ(未来を予測する力があるとされている)として発言したからという解釈がある。ここで必要なのがアナウンス効果である。

   これは株式でも行われていて、"煽り屋"という特定の株価を誘導する目的で煽る人と"イナゴ"という煽り屋に乗っかって株を買う人という形で存在している。

   私はエスタブというのも名前が違うだけで役割としては現実に存在しており、その能力は実際にはわからないということを感じた。

   また、実際に予測力が優れている人が存在するという実験結果があり、そのことについてはまた後で書こうと思う。ではでは

ソースは俺という言葉の意味

   この言葉は俺ガイルというラノベの主人公がたまに使う言葉だが、実際に世の中でも(書店に並んでいる本のタイトルなど)使われている言葉だ。例えば「私はこれだけで痩せました」の様なダイエット本や、「資産が勝手に増える私の投資法」の様な投資本である。

   この様な本が実に魅力的に映る人もいるかもしれないが、よく考えるとこういう本は再現性か低いことがわかる。サンプル数が多く精度の高い分析をメタ分析ということがあるが、これらの本はメタ分析とは対極に位置するものだ。

   確かに、その人なりの考えや行動にとって注目される結果が残ったかもしれないが、その結果を私達が再現するのは難しいと思われる。

   サンプル数が1の結果など普通であれば無視するはずだが、さもあなたにもできますよと思わせるような広告によって、私達は無視できなくなっている(実際にそのような本は未だに途絶えていない)。ちなみに、友達が出来るなら俺にも出来るというのも同じようなものだ。

   これは、貴方にはメディアで取り上げられているような成功者(別に金銭の面だけではない)にはなれないなどと言っているのではなく 、情報の選択についての話である。ではでは  

上から太陽、下からライト

   光というのは通常上から注がれるものだ。大昔、明るいものは火事か太陽くらいだっただろう。つまり、現代に生きる私達で会っても光というのは上からくるのが普通という認識があるということだ。

   ここで面白いのは下からライトを当てるという行為だ。その行為は、ミュージシャンのライブや怖い話をするときなど様々な場面で使われていると思うが、恐らく下から光が当たっているという状態が普通ではないという認識を利用して(こんなことを考えているかどうかは別として)、何か異質なものというイメージを我々に与えているのではないかと思う。ではでは

知ることの注意点

   本を読むなどして知識を得ることは良いことだと認識されており、実際に本を読むことや好奇心があることが私たちにとって有益であることは科学的に証明されている。

   しかし、情報を得ることは同時に考えることを捨てることでもあるということを考えておくべきだろう。簡単に言えば、問題の答えを見てしまうような行為ということだ。

   難しい問題が世の中には沢山あり、それの解決策を示しているような本も沢山あるが、その解決策が唯一のものではないということを意識しなければならない。

   自分で考える力は自分で考えることによって鍛えられるが、知るという行為がその機会を奪っている(または考えの偏りを生み出している)というこを知っておくべきだろう。ではでは

情報の取り入れ方&取り出し方

   私達は日々、とんでもない量の情報に触れているが全てを記憶しているわけではない。ありふれた光景は過去の記憶と参照して切り捨てられ、見慣れない風景は新しく追加されていく。

   毎日、処理しきれない量の新しい情報が生み出されていく中で、どのように取捨選択しどの情報を得るのかは今では必須のスキルである。

自分の好きなテレビ番組だけをだらだら見ているだけでは何も得ていないのと等しいだろう。

   また、自ら取捨選択すると(自分が作ったフィルターにかけると)必ず偏りが生まれ、狭まった考えを持つようになるかもしれない。

   もし、様々な知識を満遍なく得たいなら(これがいいかどうかは別として)自分のフィルターではなく他人のフィルターを用いる事である。簡単な実践方法なら、本を読む場合、誰かが勧めている物を読んでみる、人気ランキングの上位の本を読んだみる、などである。

   また、知識を得るだけで満足しては元も子もない。情報は使ってこそ意味がある。←使うことでより情報が脳に定着する事実もある

アウトプットの方法は様々だが、簡単なのは人と話すことではないかと思う(人によっては簡単ではない)。他にはTwitterやブログなどメディアを通してアウトプットするのも有効だろう。

アウトプットの際には自分の考えや意見を含めること(ポジションをとること)も重要である。

ではでは

IQと情報処理速度の関係

   パレオさんの記事にもある通りIQが高い人は情報を処理するのが得意という事実がある。なぜかということを私なりに考察してみた。

   IQが高いとは簡単に言えばパターンを見つける能力が高いということだ。そして、同じパターンの情報は処理するのが簡単だ。

   例えば、最近、AIが興行収入が高い映画のパターンを見つけたという記事を見たのだが、その記事には主人公が一度底に落ちてそこから這い上がるパターンが人気が出やすいらしい。

   これは、別に最近になっての傾向ではないと思うのでわかっていた人も少なからずいたと思うが(同時にそもそも考えたことがない人もいるだろう)、そういう人は、また同じような映画が出てきたなと感じると思う。

   また、人間の生き方そのものもパターン化されているように感じる(私がよく知っているのは日本人だけだが)。まず、親の収入でどこまで進学するかということが大まかに決まるだろう。でも結局は会社に勤め、給料をもらい死んで行くのだ。

   今は副業が解放されてきており、個人で複数のポジョンを持つことが可能になってきた。これは国営ではなく民営の仕組みが増えることにつながるので、仮想通貨だけでなく様々な分野で非中央集権化が進んできていると見ることができるのではないかと個人的に思っている。

   こう考えると、『あぁなんだ結局同じことか』が増えていくと思う。わかりやすくいえば、過程は違うが結局掛け算の繰り返し、ドリルのようなものなんだな、のような感じだ。まあ、それを面白いと感じるかつまらないと感じるかは人によるが。ではでは

忘れることで生まれているお金

 私はよくアナログの本を買うのだが、もし読んだ本を1回目を通すだけで覚えることができたら本を買うという行為は起こらないだろう。

 シャーロックのモリアーティ教授のように情報はすべて頭の中にあったとしたら(記憶の宮殿を作っていたとしても難しいことだと思うが)手元に情報源は必要ないのだ。

 つまり、人間の物事を忘れるという行為がお金(ここでいう本の購入)を生み出しているとも言えるということだ。

 私は、小説を消耗品と考えていたが忘れることによって何度でも楽しめることを考えると一概にもそうとは言えないかもしれない。

 また、忘れるということがお金や時間を消耗していると考えると、それはビジネスに置ける1つのキーワードでもあるということだ。ではでは。